テーブルの上にはコンビニの惣菜だけではない、数種類の手作りらしい副菜が並べられて伊丹は思わず頭を下げた。 汁物があった方が良いでしょうと出されたのは冷汁だ、市販のではない自分で作ったのだという。 普段の独り身の自分の食事とは大違いだ、だが、いざ食べようとしたとき、玄関のチャイムが鳴った。 一... 続きをみる
三浦のブログ記事
三浦(ムラゴンブログ全体)-
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嫌な予感がする、鍵を渡してくださいと伊丹は手を伸ばし、彼女がドアを開けるのを止めた。 鍵を受け取って差し込む、ドアノブに手をかけるが、違和感を感じた。 ノブに何か付着している、何だ、この感触、何かついている、粉か、視線を後ろにいる三浦へと向ける、そして後輩の芹沢か静に、その場を離れた。 差し... 続きをみる
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マナーモードは大切です、着信に気づかなかった伊丹さん (改)
「警部殿、よろしいですか」 紅茶を飲もうとカップに手をかけたとき、声をかけられた右京は振り返ると、どうでしたと相手に声をかけた。 「シガレットケースの中身ですが、一本だけです」 予想外の答えだったのか、右京の表情はどこかしっくりしないというか、何か疑問を感じているようだ、米沢は言葉を続けた。... 続きをみる
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ヤクザという言葉に思わず部屋を飛び出した伊丹だが我に返り、はっとした、カメは今どこにいるんだと。 尾行されているとわかった時点で彼女の自宅へ向かうとも思えない、スマホを取り出して連絡しようとしたとき、着信音が鳴った。 車の中で苛立ちと焦りが交差する、そんな自分に隣の三浦が声をかける、だが... 続きをみる