修一の地獄 〜コメディ風〜
修一の地獄 〜コメディ風〜
「……目眩がする。」
修一はフラフラと壁に手をついた。
「先生、大丈夫? 酸素いる?」
奏がニヤニヤしながら、ストローを咥えたペットボトルを差し出す。
「いらん!!」
そう叫びつつも、修一の脳内ではさっきの衝撃映像がリピート再生されていた。
《修一の脳内妄想》
「ミサキさぁぁぁん!! 俺もうダメっす……!」
「大丈夫ですよ〜、よく頑張ってますよ〜♪」
「もう仕事やめますぅぅぅぅ!!」
「よしよし、頑張りましたね〜」
【膝の上:鼻水と涙まみれのサラリーマン】
【微笑みながら優しく撫でるミサキ】
【それを想像して頭を抱える修一】
「ぐはっ……!!」
修一はその場に崩れ落ちた。
「先生、顔色ヤバいぞ。たぶん今、ミサキの膝が完全にハザードエリアになってる妄想してたんだろ?」
「黙れぇぇぇっっ!!!」
修一が絶叫する。
「でもさ、先生。まだミサキは“自分の女”じゃないんだよね?」
「ぐぅ……っ!!」
痛恨の一撃!
まるでHPバーがゴッソリ削られるような感覚に陥る。
「できることなら今すぐ辞めさせたい、だが……」
「今は無理だよ、先生。」
奏が肩をすくめる。
「……わかってる。」
歯を食いしばりながら、修一は立ち上がる。
今のままでは何も言えない。
何もできない。
(くそっ……! 俺のこの怒りを……! どこにぶつければいいんだ……!!)
「とりあえず、鍋しない?」
奏がポテチをつまみながら言った。
「……お前のその脳天気さが羨ましい。」
「だろ? じゃ、買い出し行こうぜ。」
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